会長報告 平成25年5月28日
職業奉仕の思想に「超我の奉仕」があります。以前にもお話ししましましたが、なかなか理解をすることができないかも知れません。
「一生懸命働くことによって社会に奉仕する」ことは、理解できますが、では「なぜ一生懸命働くのか。なぜ働くことが大切なのか」を一度考えてみてください。
もっとお金を稼ぐことですか。もっと売り上げを伸ばすことや、他社(他者)よりもよくなることですか。それよりも高い目標があるのではないでしょうか。
田中作治RI会長が、埼玉県の八潮ロータリークラブ入会3年目のことです。一生懸命に働いてお金を稼ぎ、成功するという従来の日本人の価値観と、そうしなければならないという漠然とした義務感の中で働いていたとき、例会の卓話の時間に、卓話者からこの「なぜ一生懸命働くのか。なぜ働くことが大切なのか」との問いかけを聞き、ショックを受けたそうです。
そして、自分の人生で一番大切なことは「人の役に立つこと。そして自分の職業を通じてこの目標をかなえることだ」という「超我の奉仕」の思想を理解することができたのです。自分の人生を変える一言だったとも言っておられます。
「勤勉」によって日本の高度成長を支えてきた私たちですが、二年前の3.11から、違う意味で「他のために奉仕する」ことを常に考えるようになりました。
「超我の奉仕」の考え方は、本当に大切なことは何かを教えてくれます。自分だけではなく、みんなにとって良いことを優先し、ほかの人のニーズを尊重するようになります。
私たちも一度「一生懸命働くことの意味」を考えて見ませんか。
ありがとうございました。