今年次第46回 通算第1141回例会 一年を振り返って

一年を振り返って  平成25年6月18日
 「奉仕を通じて平和を」RI会長田中作次氏のRIテーマは私にとって、この一年の指針でもありました。
 平和の捉え方は、国家、地域、家庭環境、年齢によってさまざまでしょうが、それらをひとくくりにしないで、「ロータリアンとして奉仕しましょう。奉仕することによって、国際社会、地域社会、家庭、ロータリークラブに平和をもたらしましょう。」と言わんとされた田中会長のテーマを、今年度が始まる前に聞いたとき、重たく心に届きました。
 会長として、まずやることはクラブ内を一つにまとめる事と毎週楽しい例会を開催する事と決めました。出席して楽しい例会を経験する中で親睦を深めることによって、はじめて奉仕に目が行くことができるだろうと考えたわけです。  
 そして奉仕することによって地域やクラブ内や家庭に平和がもたらされるだろう。社会、地域、クラブ、家庭からは奉仕の団体であるロータリークラブへ理解度も深まり、我々もまた奉仕する動機付けになるだろうと思いました。
 まず、「平和」についてですが、新世代特に私たちの子供たちの世代はどのように「平和」捉えているのかが、非常に興味のあることでした。
 平和と対極にある「戦争」を概念しているのだろうか。戦争を概念していないなら、それをまず知らせることも重要だろうと考え、岡崎ローターアクトクラブの会員を招いて、戦争体験者に体験談を語っていただこうと考え、合同例会の形をとり、卓話者に岡崎RC会員の清水芳美氏をお呼びして、戦争体験を語っていただきました。いわゆる実戦経験者ではなかったのですが、戦時教育を受けた経験談は青少年世代にとって有意義でした。
 2月に開催されたライラセミナーに中根裕幸君と参加したときのことです。やはり「平和」をテーマにしていて、二日目のセミナー生たちのグループ発表のとき、20代の彼らが捉える「平和」はほとんどが家庭と友人間の現象でした。これには逆に私たちが、考えさせられました。現代の日本の若者たちが皮膚感覚として捉えている「平和」は「戦争」と対極にはないことは、一種のカルチャーショックでした。
 国際的に「平和」を捉えようとした岡崎南RCのインターシティーミーティングは、とりわけ印象に残りました。地雷撲滅の啓発に尽力されている柴田知佐さんの取り組みは感動的で、「一人の百歩より百人の一歩」という言葉は胸に響きました。
 「平和」をテーマとした最後を飾った「広島平和フォーラム」は圧巻でした。田中RI会長とロン・バートン会長エレクトの語る平和宣言は世界3会場を巡った平和フォーラムの最後を締めくくるべきものでした。
 RIのテーマと同時に、東日本大震災の被災地支援も大きな取り組みでした。
地区の千田毅ガバナーが推奨する被災高校生支援もさることながら、私たちはまず姉妹クラブの会津若松城南ロータリークラブを通じての支援を継続することだと考え、3月の被災2周年に会津若松を6名で訪問して、会津若松市長に義援金をお渡ししてきました。
 会津は、被災地としては軽微で、風評被害で観光客の減少がかなりあったそうですが、NHKの大河ドラマで盛り上がってくる兆しのさなかの訪問でした。会津の人たちの人をもてなすという心意気には感服しました。
 自分自身の中で、被災地支援に対してようやく納得できたのは、福島県いわき市の真福寺の住職永崎亮寛氏を卓話者としてお迎えし、会員の皆さんのご好意によって義援金をお渡しすることができたときでした。
 被災地に、より心を寄せることができ、ようやく被災地支援ができたのかなと感慨がひとしおでした。
 例会出席は、ロータリアンの義務です。RIの2013年規定審議会では、例会出席についての項目がかなり修正されたようですが、例会に出席してはじめてロータリーの真髄に触れることができるのは、言うまでもありません。
 楽しい例会を目指して47回、すべてに満足いく例会を企画運営してくださった鈴木プログラム委員長に感謝です。
 例会に出席して「楽しかった。為になった。また来週来よう。」という出席意欲につながれば、と言う私の思いを汲んで運営していただきました。
 会員の皆様にそこのところのご理解をいただけたことに感謝いたします。
 新世代奉仕は、九鬼委員長にたいへんご苦労をかけました。小学校理科実験教室をはじめとして例年通りの事業展開でしたが、ローターアクトとライラセミナーは特に力が入りました。
 ローターアクトとの合同例会を開催しようと思い立ったのは、柴田仙功君とローターアクトの地区協議会に出席してヒントを得たからです。
 また、ライラセミナーでの新世代の若者たちの真摯な姿には胸を打たれます。
 若い世代を育てるという理念はロータリークラブの貴い理念です。
 職業奉仕は、ロータリーの特徴ある奉仕部門です。
 職業奉仕委員会の努力で、職場例会は会員の鈴木美能治さんの会社を訪問をさせていただき、成功裏に終わりました。
 また、例会時に、会長報告で職業奉仕の思想を何度か紹介できたことは幸いでした。
 WCSは、私が一番弱い分野です。
 近藤正俊国際奉仕委員長の主導で、ミャンマーに診療所を建設できたことは特筆すべきことです。アメリカのオバマ大統領の訪問で、民主化の兆しが急に高まり、ミャンマーは今、世界から注目を浴びており各国の支援が相次ぐ中で、私たちの継続してきた医学生への奨学金支給は2760地区のみならず、他のクラブの模範となっています。
 RCCの立ち上げは、年度が始まる前1月ごろに取り組もうと決意した事業です。詳しい経緯は、例会の会長報告やロータリーの友に掲載してありますが、継続事業とすることに最初は躊躇しました。しかし、ロータリークラブを地域社会に広く認知してもらうことが必要であり、私たちももっと地元に根ざして、泥臭く汗を流す活動をすることが重要だと考えた結論でした。
 私自身、強い決意で臨みましたが、RIへの申請と結成認証状授与までに至る立ち上げから、タイトなスケジュールのなかで、スムーズに「交通安全しめ縄配り」まで事業展開できたのは、小山社会奉仕委員長をはじめとする社会奉仕委員会と山本RCC委員長の支援の賜物と感謝しています。
 交通安全の啓蒙活動をする「岡崎大門交通安全RCC」の隊員10名はロータリーファミリーとなりました。地区大会への招待はもちろんですが、半期に一度の例会出席や周年記念招待をする必要があります。
 今後は彼らとともに岡崎大門地区と限らず、将来的には全市を巻き込んだ交通安全の啓蒙活動に取り組んで行きたいと思っております。
 クラブ奉仕委員会のクラブ奉仕に対する惜しみない努力には頭が下がります。
 ニコボックスは、小出委員長を中心に被災高校生のための全員ニコを始めとして奉仕事業の予算作りに努力していただきました。
 出席会場委員会の加藤豊生委員長には、出席表の管理運営をお願いしました。青山クラブ奉仕委員長ともどもたいへんご苦労をおかけしました。
 広報はクラブを側面から支える重要な要素です。佐野広報委員長にはずいぶん助けられました。日曜祭日は、クラブのホームページに費やしていただいたようです。脱帽です。
 そして、今年度は、なんといっても、犬塚委員長をはじめとする親睦活動委員会の活躍です。
 念願の一泊例会を久しぶりにすることができました。会員間の特に旧いメンバーと新会員との交流が深まったことはたいへん意義あったと思います。
 会員増強は、年度当初チャレンジ80と銘打って3年後に80名にする意気込みで頑張りました。3名の増員ができたのは天野会員増強委員長はじめクラブ員の新会員を増やすぞという思いの結果です。感謝です。
 3年後にはぜひ80名を目指しましょう。
 今年度は、結果的に表彰に縁がありませんでした。
 ただ、そこで思い至ったのは、賞を頂くために奉仕活動をしているのではなくて、ただ、ロータリークラブとして社会奉仕活動に一生懸命専念していて、その結果、ご褒美がいただけるなら幸いなんだという事です。
 私たちのこの一年は、どこのクラブにもひけをとらない立派な事業を成し遂げたと自負しています。
賞には恵まれませんでしたが、会員の皆さんが奉仕活動に専念している姿を、「自分で自分を褒めていい」と思います。
 社会に奉仕するため、岡崎城南ロータリークラブの皆さんと共に『奉仕する心』でもって一年を貫き通しました。
 今日まで支えてくださった井上幹事はじめ役員理事の諸兄、お名前をあげることのできなかった委員長さんをはじめとする会員の皆様の暖かいご理解とご支援に感謝いたします。
 一年間ありがとうございました。