会長報告:今年次第25回 通算第1258回例会

先週軽井沢の碓氷峠で悲しい事故が起きてしまいました。私も以前は毎年夏、冬には軽井沢や白馬八方尾根にゼミの学生らを連れて深夜名古屋駅からチャーターしたバスで出かけていたものですから、あのような事故はとくに心を痛めました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
さて、今月は職業奉仕月間ということで、現場ではありませんが、職場例会をこの場で行います。昨年私の自宅近くに、段ボール、古新聞などのステーションができ、これまで市役所前まで運んでいたのですが、たいへん助かっています。それが大久保東海さんの所ということで、市川さんには感謝しております。何年か前に岡崎市のゴミ焼却センターにロータリークラブとして見学に行ったことがあります。当時でも処理量がいっぱいで、他にセンターを造らないとたいへんということで現在新たなセンターが稼動しています。年末には事務所、自宅で出たゴミをたくさん運びました。処理をされている方々には感謝しています。今日表彰される鈴木靖様におかれましては長年職務に専念され、地域社会のためご尽力いただきありがとうございました。
エコ生活は環境を悪化させ、企業を太らせ、国や自治体の利権の温床になっており、何が本当のエコなのかを問うた幾つかの環境問題があります。ここでは2つ取り上げます。一つは、レジ袋です。かつてビニール袋と言われたものは塩化ビニールという成分の名前からきているのですが、それまで無駄にしていた石油の中のオレフィンという成分から出来るポリエチレンに変わり、袋の名前もビニール袋からポリ袋になりました。その塩化ビニールはその特徴を活かして壁紙や土木用のパイプなどに使われるようになり、今では石油のほとんどを使うようになり、コンビナートも無駄に石油を燃やさなくなりました。石油が有効に使えるようになったレジ袋を環境のためと言って追放しようとするのはどんなものでしょうか?
レジ袋を追放するとどうなるかというと、まずレジ袋に使っていた石油の成分を違う用途にまわさなければならないこと、次にレジ袋に代わる買い物袋を製造すること、そしてゴミを捨てるときにレジ袋に代わる専用のゴミ袋を作らなければならないことです。例えばエコバッグ。これを作るのにBTX成分という石油を使うことになり、むしろ石油消費量が増えてしまうことになるというのです。また毎日生ゴミなどが出て、これを捨てるのに以前は買い物をしてタダで貰ったさんレジ袋を使っていたのですが、いまは皆さんもご承知のように、岡崎市でもその再利用が禁止され、有料で専用ゴミ袋を買っています。
もともと使い道がなかった原料を使って石油の有効利用をしているのに、より貴重な資源を使うエコバッグを推奨し、せっかくゴミ袋として再利用リユースできるのに新品のゴミ袋を買わせるわけです。
つまりかつてタダだったようなものが高値になってきたため、環境の名のもとで追放し有料で買わせるようにしたのがレジ袋追放運動のカラクリなのです。というのがよくマスメディアに登場する武田邦彦さんの考え方です。
二つめは、割り箸の件です。割り箸を使わず、森林保護という名目のもとにマイ箸を使う運動がありました。樹木を健全に育てるためには、間引きしたり、枝打ちをしなければなりません。しかし伐採した多くの部分は森に捨てられたまま、あるいは処分されています。割り箸は間引きした細い木でも端材でも利用できるのに、なぜかロシアや中国から輸入しています。中国が採算性を重視するため材木になる木を伐採し、そこから割り箸を作っています。そのため中国でも森林を傷めているとのことです。
私もマイ箸を以前から、今日も持っていますが、当時から環境を考えてのことではなく、ただ単に駅で買った弁当に箸が入ってなく困っことがあったので、以来持つようになっただけの話です。
リデュース発生抑制、リユース再使用、リサイクル再循環といいますが、使わないことが環境にいいとは言えず、あえて使うこともいいということもありかなと、ペットボトルのことを考えるとそう思います。
つまりリサイクルといいながら、その多くは焼却されているという現実があるということです。このあたりは専門の市川さんがよくご存知ですので話を聞きたいと思います。環境教育賞もそうですが、このような機会に改めて環境問題を考えていただきたいと思います。