会長報告:今年次第35回 通算第1268回例会

4/3日曜日の地区研修・協議会の指導者会議に出席された皆さん、お疲れ様でした。4/24の本番では大勢のメンバーの参加をお願いします。
太田三伸君、眼の手術が成功し、思ったより早く復帰され、おめでとうございます。ロータリーは休会中の方が良かったですかね?
4月に入って、大学周辺が慌ただしくなってきました。先々週娘夫婦の引越しを手伝いに行った際、隣の早稲田大学では卒業式が分散されて行われていました。なにしろ卒業生は1万人とものすごい人数で、おまけに父兄や祖父母なども混じって大変な賑わいでした。私が卒業したのは41年前になりますが、この風景は変わりませんでした。
そのときは今の奥さんと一緒でして、全体の卒業式の後、大隈講堂で行われた学部別卒業式には、歌手のかまやつひろしさんが、我が良き友よ、を歌ってくれたのを覚えています。16年前の長女の卒業のときは、いま話題の乙武洋匡君が彼女(今の奥さん)と一緒にいて、卒業式後のリーガロイヤルホテル東京早稲田のレストランで私たちのすぐ隣で食事をしていました。13年前の次女の卒業のときは、大隈庭園で腰を下ろして、やれやれこれで二人の子供が私の後輩になったなあと感慨にふけっていました。そんな思い出があります。
ところで皆さん、全国に大学の数はどれほどかご存知でしょうか?
2015年現在、大学は779校(私立604校)で在学生286万人、短大は346校で13万人です。
18歳人口は1966年は250万人、2015年は120万人となっていて、この50年間で半数になってしまいました。2030年には100万人程度と予想されています。では大学進学者数はというと、1966年は42万人、2015年で68万人、2030年には50万人を割ると予想されています。
学生数を収容定員数で除した収容定員充足率の割合が50%を切ると文部科学省からの補助金がもらえないのですが、残念ながら私立で9校該当があります。例えばワースト1位の千葉の愛国学園大学、収容定員数は400人ですが、学生数は85人、なんとその割合は22%程度、しかもそのうち外国人留学生は半分以上だそうです。2位の苫小牧駒澤大学は600人に対して188人で31%です。とくに1年生は定員150人のところ、推薦、AO入試で集めて32人しかいないという何ともお寒い状況です。学生が少ないということは当然入学金や授業料が少なく、教員確保や設備投資が困難になり悪循環となってしまいます。文部科学省がいうアドミッションポリシーに基づく学生の募集なんてことは、定員割れした大学には絵空事です。関東のある大学では定員200人のところ60人の学生を入学させ、入試の際、3人が白紙答案を出し、結果その3人の受験生は不合格にしたそうです。本音は収入が年300万円減少するので入れたかったそうですが、学長が白紙答案は採点のしようがないのでというので苦渋の決断をしたとの日経の記事が掲載されていました。
愛知県では、オーナーが変わった人間環境大学は定員1180人に対し学生数は549人、充足率は46%、愛知文教大学は510人に対し271人、53%、愛知工科大学は990人に対し549人、55%です。
1991年に大学設置基準が緩和されたので、前年507校だったのが2015年には779校になって、18歳人口が減少し、学生が減る時代に大学の数は増えてきましたが、今後の経営のことを考えると心配です。土地や金融資産などを持っている大学を狙っている学校ブローカーの存在もあります。また外国人留学生を多く集めている大学もありますが、真面目な留学生は集まらず、バイトや日本語学校に通っているのが現状です。
孫が大学に行く頃にはどうなっているのか心配です。
入学シーズンを迎えた今、関係者としてふとそんなことを考えました。
今日のお花見は楽しんできてください。