ガバナー補佐訪問挨拶文(全文)

ガバナー補佐訪問挨拶文
西三河中分区ガバナー補佐 福岡輝夫
<目次>
  はじめに
  岡崎集中豪雨のお見舞い
1.私の生い立ち
2.ロータリーとのかかわり
3.今私がロータリーに対して思っていること
4.これからロータリーで何をしたいか
5.ガバナー補佐の役割
6.片山ガバナーのお考え
7.分区大会への協力のお願い
8.感謝の言葉
はじめに
このたびの岡崎集中豪雨では、多くの岡崎市民の皆さんが被害をこうむられましたこと、心よりお見舞い申し上げます。
災害は、思わぬ形でやってきます。 日ごろの備えを心がけたいものです。
ガバナー補佐訪問挨拶


1.私の生い立ち
 私は、昭和13年3月22日生まれの寅年です。今年70才の古希を迎えました。
私の父は、職業軍人で憲兵少佐でした。西加茂郡猿投村大字乙部の母の実家で長男として生まれました。 その後父の勤務の関係で引越しの連続でした。遠い所では、けい京じょう城(現ソウル)に住んだこともあります。 
万博が行われた長久手町で学齢を迎えました。
その後も引越しと転校の繰り返しで小学校の卒業は、名古屋市立六郷小学校です。
この頃から我が家の居所も定まり、父が東大曽根本通りに店舗を構えうどん屋を始めました。
そして、衣・食・住がようやく安定したように思います。
この地で成人式を迎えました。
初対面の方が あなたの出身はどこですか? と尋ねられると過去は根無し草であるので答えに窮するわけですが、今は三河生まれの名古屋育ちです と答えるようにしています。
 私の稼業は、プラスチックの成形屋です。
射出成形専業メーカーとして、昭和47年に名豊化成株式会社を創業いたしました。
今年で37年目となります。 ぼちぼち後進に道を譲らねばと思うこのごろです。
 
2.ロータリーとのかかわり
今から10年程前のある日、当社が創業以来お世話になっている社会労務士の正木克己先生が私をたずねて来られ、「福岡さんお願いがある」と開口一番おっしゃいました。
「新しいロータリークラブを作るので、そのクラブのメンバーになってほしい」とのお話しでした。
このとき初めて正木先生が、豊田東ロータリークラブのメンバーであることを知りました。
聞いてみると「週に1度例会場に集まって皆でお話しをする会」とのこと。 当時私は、実務の担当職も兼ねていたので直感的に「これは無理だな」と思いました。 その場の雰囲気で即答を避けて、検討させていただいて後日ご返事をさせてもらうことになりました。その夜家内に「今日正木先生からロータリークラブへ入るようお誘いを受けたが、週1回ロータリーのために時間を作ることはとても難しいからお断りしようと思う」と告げると、暫く沈黙の後に家内が言うには「お父さんは今まで仕事一筋でやって来て、お仕事以外の世間のお付き合いは殆ど無いでしょう、同じ年頃の人と比べると、世間がとても狭いから、これを機会に勉強してみたらどうですか」と言いました。 
私は家内が「やっぱり無理だよね、断りなさいよ」という答えを期待していただけに、私の考えの及ばない言い方に、今度は私が暫く沈黙してしまいました。
永年仕事に明け暮れて、広い世間を見ることを忘れていた自分の弱点を突かれた思いでした。
そんなことがあって、豊田中ロータリークラブのチャーターメンバーの一員に加えていただき今日に至っております。 恐れ多いのは、我が女房であります。
このとき、私がこれからもロータリアンとしてしっかり勉強していくように運命付けられたような気がいたします。
豊田中ロータリークラブは、只今9年目を迎えました。次年度は10周年となります。
今年は、ガバナー補佐を務めたり、分区大会のホストクラブでもあります。
私どもの実力からすると大変大きな負担であります。 しかし、西三河中分区の一員であるためには万全の体制で臨まなくてはなりません。 過去に豊田東ロータリークラブより与えられた数々の教訓を糧に、任務を全うしたいと思います。 引き続きご指導・ご支援のほどよろしくお願いいたします。
3.今私がロータリーに対して思っていること
ロータリアンとして8年間過ごして来ました経験から感想を述べますと、「ロータリーはとても
広くて深いものだ」と思います。
私は、地区へ出向させてもらい2年間ロータリー財団学友委員会に所属いたしました。自分の受け持つ役割を勉強するのは当然ですが、他の財団委員会の皆さんの動きもよく判ります。
そこで感じましたのは、「財団委員会の皆さんは、ロータリー活動を専業としておられるのかな?」と思えるほど熱心に取り組んでおられます。
勿論、ロータリーでは職業は基本的要件であるわけですから、職業をお持ちなのは当然ですが、ロータリーとの両立を、どなたもが見事にこなしておられます。
このことが私には一番大きな刺激でありました。 自分もそうありたい、そうあらねば地区活動に貢献するのは難しいと思うようになりました。
地区にはロータリー財団以外にも、多くの委員会があるわけで、皆さんが同様に頑張っておられます。
このエネルギーが国際ロータリー第2760地区発展の大きな力となっていることは、ロータリアンとして日の浅い私にもしっかりと感じ取れます。
私の経験は、地区全体から見ればほんの一端を体験したに過ぎないわけですので、いささか心もとないことですが、ロータリーは壮大なものであり短時間で会得しえないスケールであることも何となく理解出来るような気がします。
「ロータリーは一生もの」と言われる理由が判ったように思います。
4.これからロータリーで何をしたいか
今日までロータリーバッチを胸に付けてロータリアンのような顔をしてまいりました。
ロータリーで何をしたいの?と問われると実のところ、はたと困ります。ロータリーのことが少しは判かったような気がしますが、ロータリーに同化し切れていない自分の姿が浮かんで来ます。
それは何故かなと自問すると、私の今までのロータリアンとしての道のりは、自分が意識しないうちにお役を与えられて、責任の重さに躊躇しながら試行錯誤して事に当たってまいりました。
要するに自ら望まなくても、いつの間にか与えられたお役のために気持ちに余裕が乏しくて義務感だけが独り歩きしてしまい、ロータリーを楽しむ、あるいはロータリーに生き甲斐を見い出すところまで気持ちが達していないように感じられます。
これは私の個人的性格とか、古希になって年寄りじみて来たとか、加齢現象で体力の陰りを感ずるなどいろいろ考えられます。
ロータリーは集団活動であるので個人的なわがままは許されないのは当然のことであります。
また単年度制で一年毎に役割が変わることも鉄則です。
これらのことに自分をいかに染ませて行くのか?私にとっては大きな課題ではありますが、先輩諸氏のご指導を仰ぎながら、これからも取り組んでまいります。
よろしくご指導をお願い申し上げます。
5.ガバナー補佐の役割
ガバナー補佐は、地区ガバナーから任命された地区役員です。地区指導者の継続性を図るため1年任期を3期まで務めることが出来ると手続要覧に定められています。
ガバナー補佐の研修と支援のために地区ガバナー経由で限られた額の資金をR1から受領出来ることになっています。
西三河中分区の場合は、分区内9ロータリークラブが輪番制でガバナー補佐を務める約束があるので任期は1年です。
次年度は、豊田三好ロータリークラブの当番です。
過日開催されました西三河中分区運営委員会の席上で、次年度ガバナー補佐候補者として、豊田三好ロータリークラブのほりかわ堀川 ゆたか泰氏をご推挙いただきました。 議場へ採決を図りましたところ満場一致で決定いたしました。 これを受けてガバナーエレクト大沢 輝秀氏へ申告することが出来ました。
次年度ガバナー補佐の擁立は、当年度ガバナー補佐の重要な任務の一つであります。 このことが
スムース運びましたこと、関係各位に心より感謝申し上げます。
ガバナー補佐の主な任務は、分区内のロータリークラブの運営について、ガバナーを援助することです。援助の結果はガバナーに帰属します。
援助の対象となる着眼点は、以下の通りです。
・会員基盤を維持、増強する。
・地元および海外の地域社会のニーズに取り組む成果あふれる奉仕プロジェクトを実施する。
・プログラムへの参加と財政面での貢献を通じてロータリー財団を支援する。
・クラブレベルを超えてロータリーで奉仕できる指導者を育成する。
具体的な手法としては「効果的なロータリークラブとなるための活動計画の指標」に基づき活動します。
この指標は、毎年7月1日までにガバナー補佐の手元へ届けられ、年度を通じてクラブ会長ならびに会員の方々と相談しながら、目標達成のために努力することになります。
どうぞよろしくお願い致します。
ガバナー補佐には、もうひとつの顔があります。
8名の地区ガバナー補佐は、国際ロータリー2760地区で担当する委員会に配属されます。 私の場合は、ロータリー財団の担当ガバナー補佐であります
そこで財団担当ガバナー補佐として、岡崎城南ロータリークラブの皆様方にお願いがあります。
財団では、「毎年あなたも100ドルを」を推奨しています。
昨年の岡崎城南ロータリークラブの一人当たり年次寄付額は100.73ドルでした。ご協力まことにありがとうございます。
地区ロータリ財団では、今年の目標を次のように定めています。
昨年の地区一人当たり平均額126.38ドルを基準として、昨年の実績が平均値を超えていりクラブは昨年の10%アップをお願いいたします。 昨年の実績が平均値に達していないクラブは126.38ドルを達成するよう努力をお願いいたします。
この年次寄付は、RIを頂点とするロータリークラブ運営の大切な資金源になっています。
どうぞご理解とご協力をお願いいたします。
6.片山ガバナーのお考え
今年度の地区目標は「持続可能な前進!!」であります。
「組織運営で」「奉仕活動で」「会員増強で」と定めておられます。詳細は、地区便覧や地区報に掲載されていますので、ここでは省略いたします。
片山ガバナーは、肥大化するロータリーの組織と運営や、歯止めのかからない会員の減少などの現実を見るとき、第2世紀を前進して行くには、それにふさわしい改革をしなければならないと思っておられます
その具体例を挙げますと
改革の第一に今までには無かった「分区運営委員会」の設置です。
従来は、分区内の各クラブの会長・幹事で構成される分区会長幹事会で分区横断的なテーマを審議してまいりました。
今年からは片山ガバナーのご指導により、歴代直近3代のガバナー補佐ならびに地区出向の委員長も加わり、より広く・より深い視点で分区運営を行うことになりました。
持続可能な前進をするためには、より強力なエンジンに載せ替えようという意志の現われであります。
私たち西三河中分区では、諸先輩のご理解をいただきエンジンの載せ替えも終わり、去る7月31日に第一回「西三河中分区運営委員会」を開催することができました。
あわせてこれも初めての試みですが「西三河中分区決起大会」も行いました。
この決起大会の意味するところは、片山ガバナーが 持続可能な前進 を推進するために、われわれ一人ひとりが、西洋の合理的な紳士と日本の慈愛あふれる君子が加わった「新しい日本の紳士」
に脱皮することを求めておられます。
大変壮大な発想でありますが、国際ロータリーが200周年を目指して邁進するためには、私は地区の枠にこだわらない考えがあってよいと感じています。
いまひとつは過去との決別です。
人口問題一つを見てもロータリークラブが発足した当時の世界総人口は、20億人強でした。
百年後の現在は、67億人です。 すでに人口爆発は起きております。
このことは世界から、ロータリーに対して「新しい奉仕のあり方」を求られているのではないでしょうか。
ここに改革の必要性を強く感じます。 
この機会に沈思黙考をお勧めして、自分なりに脱皮の仕方を整理するのもよいことと思います。
そこで私は、西三河中分区決起大会のシュプレヒコールを次のように定めて、当日全員で唱和いたしました。
            
われわれ一人ひとりが
      持続可能な前進を目指して
      日本の新しい紳士になるゾー
改革の第二は、呼称の変更です。
ガバナー月信が地区報に
インターシティーミーティングが分区大会に
ガバナー補佐幹事が分区幹事に変わりました。
その狙いは、分区全員参加による地区報であり、その他の名称も分かりやすく身近に感じる呼び名にしたことです
これらの改称の必要性がどこにあるのでしょう。 
片山ガバナーは、法曹界ご出身という背景もあり、組織運営には緻密なお考えをお持ちのように拝察いたします。
そのひとつの表れが ロータリーの綱領 についての自説の展開です。
このことは、高い次元での論理展開であるため、私の思考力では歯が立ちませんので他へ譲るとしまして、要するに定められた決め事(規約・規則・ロータリーの綱領も含む)があって、組織が運営されているわけですから、決め事と運営の実態は、一致するのが理想です。
決め事が難解であれば解釈は十人十色になりかねません。 
これでは、解釈は一つのはずの決め事が役に立たなくなります。
そこで、片山ガバナーはロータリアンの憲法に当たるロータリーの綱領は、「難しくてよく分からないなァ」と感じながらも誰もが手を出せなかった領域に、果敢に取り組まれました。
この姿勢が、片山ガバナーの改革をしようとする強い意思の現れであり最大の特徴であると私は思います。
詳細は、地区報8月号に掲載されておりますのでご覧いただくとしまして、ロータリーの綱領についての今後の展開に期待いたしております。
今年は、片山ガバナーのご指導により、過去に無い新しい陣容で分区の運営にあたることとなりました。 そして私たち一人ひとりが「新しい日本の紳士」に脱皮しなければならない年でもあります。 どうぞご支援のほどよろしくお願いいたします。
7.分区大会ご協力のお願い
 豊田中ロータリークラブでは、2009年2月21日(土)に、名鉄トヨタホテルに於いて分区大会を開催いたします。
現在豊田中ロータリークラブを挙げて準備の最中です。 次第が固まりましたら分区運営委員会を通じてお知らせいたします。
万障お繰り合わせのうえ、ご来場くださいますよう心よりお待ち申しあげております。
8.感謝の言葉
 本日は、ガバナー補佐訪問に際して、何かとご配慮賜りましたこと、まことにありがとうございました。
不慣れで見苦しいところもございましたが、今日の経験を糧に残りの5クラブの補佐訪問を
進めてまいります。
 この補佐訪問を通じまして、この後行われます片山ガバナーの公式訪問が円滑におこなわれますことを祈念いたしまして御礼の言葉に替えさせていただきます。
清聴ありがとうございました
最後になりましたが地区副幹事の水野 恒平 様には、遠路ご臨席を賜り、まことにありがとうございました。 この後5クラブの補佐訪問があります。 よろしくお願いいたします。